(準)教授も厨二病!? ~絶対に解けない受験世界史~

近頃ちょっと面白い本を読んでいます。「絶対に解けない受験世界史(稲田義智著・社会評論社)」です。発売当初書店で見かけて面白そうだなと思いつつ、「まあそのうち図書館に入るだろう」と放置、最近になってそういやそろそろ入ってるかな?と静岡市立図書館で検索ても該当なし。結構話題になった本だからどこかの図書館にはあるだろう、と職員の方に他所の図書館の蔵書を探してもらうも何と静岡県内になし。結局他県から貸してもらうことになりました。図書館はこういう風にない本でも他所から借りて利用することもできます。便利ですよ。いつだったか、貸出先が国会図書館なんてこともありましたが。

 さて、この本の内容ですが、いわゆる難関私大(早慶上智)を中心に、世界史の変な問題を取り上げツッコミをする、というものです。東大を筆頭とする難関国立の場合、歴史の問題は論述形式ですので、ちゃんと文部科学省の指導要領内に収めつつ難問を作ることが可能ですが、私立大学の場合はほとんどがマークシート式ですので、教科書記述に準拠してしまうと難問はほとんど作れません。難関私立では受験生にほとんど差がつかなくなってしまいます。そのため、差をつけるために変な問題が多いとのこと。なるほど読んでみると確かに変な問題多いですね。ただ重箱の隅をつつく問題、高校範囲外の問題、などは差をつけるためには仕方がないような気がします。問題文で上手く誘導ができていればそれはアリではないでしょうか。論外なのは問題文や選択肢の日本語の解釈が複数できるような問題ですね。これはない。毎年学部毎に別の問題作るのは大変でしょうが、しっかりとチェックしてほしいものです。で、実際に問題をやってみた感想。まあ変な問題でも半分ぐらいは解けるな、と。自分は理系ですが世界史は大の得意(センター試験98点)だったので、難関私大でもなんとかなりそうです。実際受験当時、慶応の経済・商には合格していますしね。
その他、この本を読んでみての感想をいくつか。

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①こんなの三国志オタク以外解けるわけないだろ!

 本書中で何度か見かける文章です。すみません、三国志オタクなので余裕で解けます。しかし、これって悪いことですかね?普通に考えて三国志オタクで中国史が苦手、なんて人はいないでしょう。逆に中国史が得意で三国志読んだことがない、なんて人日本でいるんですかね?日本人ならほとんどの場合中国史の入口=三国志だと思うのですが。ならば中国史の知識量を計る上で、三国志は格好の判断材料になると思うのですが、いかがでしょう?多分中国の全然別の時代出題しても三国志オタクの方がデキは良いと思います。むしろ三国志のようなメジャーな作品を題材にするのは苦手な人に対する救済策じゃないの?とオタク側の勝手な発言をしてみます。ちなみに国立大学でも三国志大好きな大学はありますね。京都大学です。また、今年も三国志かよ!てツッコミたくなるぐらいよく出題されます。さすがは小川環樹(岩波文庫の三国志の翻訳者、京都大学名誉教授、ノーベル賞受賞物理学者・湯川秀樹の弟)の大学だけのことはある。
②選択肢がふざけてる。
思わずクスッとしてしまいます。遺跡の名前を選ばせる問題で選択肢に「ラピュタ」。こんなの間違えるヤツいるかい!でもこれ、最近の世界史だけの話ではないですね。私の受験当時ですが、生物で「DNAの二重らせん構造発見者」を答えさせる問題(正解はワトソンとクリック)で、選択肢に「サイモンとガーファンクル」があった、なんて話を聞いたことがあります。「サイモンとガーファンクル」がわからない若い方はググってください。「ラピュタ」で思いだしましたが、考えてみると世界史と縁なくはないですね。古代インドの叙事詩「ラーマーヤナ」(ラピュタ作中でも出てきます)、この作品の粗筋は、魔王にさらわれた王女を空飛ぶ船に乗って助けに行く話です。どこかで聞いたような話ですね。で、さらわれた王女の名前はそのものズバリ「シーター」です。
③出題者の趣味趣向が・・・
答えがギルガメシュ、ヘラクレスと連続してさらに文中にアレクサンドロス大王がいる。おいこれなんて「○○○○」だよ。よくは知らないのですが、某ゲーム・アニメの登場人物たちそのままなんだそうです。しかもこの入試が行われる直前時期にそのアニメが放映されていたのだとか。いくらなんでも趣味に走り過ぎ。
とまあこんなので楽しむのも世界史マニアならではなんだろうなあ、と自覚してはいます。実際自分は歴史を勉強した、と思ったことは一度もありません。だって楽しんでましたもん。他の勉強に疲れたら息抜きに世界史(ついでに古文と漢文も)でもやるか、こういう風になれたら強いですよ。なかなか難しいでしょうけれども。